これまでに竹本研究室の学生が取り組んできた研究について紹介しています。

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  • モンゴル語の母音調和の要因解析
  • 耳介に関する研究(このテーマの詳細は明記していません)
  • 親子の声の類似性に関する研究(このテーマの詳細は明記していません)

 

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モンゴル語の母音調和の要因解析

 本研究ではモンゴル語の母音調和の要因の解析を行っています。
 母音調和とはアルタイ諸語(トルコ語やモンゴル語)やフィンランド語・ハンガリー語などのウラル語族、アフリカやアメリカの言語などに見られる現象のことです。母音調和が見られる言語では、母音が女性母音・男性母音のように2つのグループに分類され、1つの単語に異なるグループの母音が混在しません。
 現代のモンゴル語と古代モンゴル語では母音体系(母音を発音している時の大まかな舌の位置)が変化していますが母音調和の関係は存続しています。
 古代モンゴル語では女性母音が前舌母音、男性母音は後舌母音となっていましたが、現代モンゴル語ではどの部位を基準として女性母音、男性母音と分けているのか予測はされていますが観測はされていません。

古代モンゴル語と現代モンゴル語の母音

 そこで本研究では、母音調和の要因を解析するために、現代モンゴル語の母音発話時の声道断面積関数を用いて現代モンゴル語の母音体系の解析を行なっています。解析を行なった結果、咽頭下部の拡がりに変化が見られました。女性母音を発話している際に舌根部(舌の根元)を前方に変位させて、対応する男性母音と比較して咽頭下部を拡大していることが判明しました。
    
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声道断面積関数と正中矢状面での比較結果(赤線: 女性母音、青線: 男性母音)